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防火設備

政令で指定する防火設備の考え方

*防火設備設備員・建築士が検査対象としているものは、建築物として報告対象(報告していない物件等は対象外)となっているものに設けられている防火設備とする。

*ただし、竪穴区画・異種用途区画は建築物の規模にかかわらず適用されている規定であることを考慮しており、病院・有床診療所・児童福祉施設等のうち高齢者等の就寝用途に供する物については、規模にかかわらず、防火設備検査員・建築士による検査対象とする。

*それ以外の防火設備は、特定建築物調査員・建築設備検査員・建築士による調査。検査対象とする。

防火設備検査員による検査対象なる建築物

*随時閉鎖式の防火設備  火災感知器およびシステム制御等、火災時に自動で閉鎖する防火設備については。機構が高度化しているため、専門性の高い防火設備検査員が検査を実施する、(防火シャッター・防火扉等・煙感知器で作動するもの)

特定建築物調査員・建築設備検査員が検査出来る防火設備

*常時閉鎖式の防火設備(常閉の防火扉)閉鎖機構が簡略化している防火設備・(特定建築物調査員)による調査ができるもの。

*外壁の開口部に設けられている、防火設備  防火設備と比較すれば重要性が高くなく、(特定建築物調査員)による調査ができるもである。

*防火ダンパー  建築設備検査員による検査でおこなう。

定期報告の対象となる用途・規模(防火設備の用途・規模)

 対象用途                                      対象用途の規模

*劇場・映画館・演芸場                                                              1. 3階以上の階にある  2. 客席の床面積が200㎡以上  3. 主階が1階にないもの   4. 地階にあるもの

*観覧場・公会堂・集会場                                                            1. 3階以上の階にある  2. 客席の床面積が200㎡以上  3.  地下階にあるもの

*病院・有床診療所・旅館・ホテル・就寝用福祉施設                                            1. 3階以上の階にある  2. 客席の床面積が300㎡以上  3.  地下階にあるもの

*体育館・博物館・美術館・図書館・ボーリング場・スキー場・スケート場等                               1. 3階以上の階にある  2. 客席の床面積が2,000㎡以上  

*百貨店・展示場・遊技場・料理店・飲食店・物販店舗                                            1.3階以上の階にある  2. 2階床面積が500㎡以上  3. 床面積が3,000㎡以上   4. 地階にあるもの

防火区画の目的

防火区画の目的は、火災の拡大を防止するである、建築物内部といくつかの部分を区画して、火災をその区画内に閉じ込めてしまうことで、火災の延焼拡大を防止し、被害を最小限にとどめることができると、同時に、避難。消火、救護活動を容易にすることができます。これは、面積区画に限らず竪穴区画、異種用途区画も同様で、大規模建築物の防火避難規定の基本であることといえます。また、全館避難安全検証法を行うことにより、高層区画、竪穴区画は緩和することが可能ですが、面積区画は施行令112条に規定されている以外は緩和する方法はありません。

面積区画の種類

放火壁による区画(法26条)

面積区画というと、施行令112条に規定される内容ばかりに、意識されがちですが、法26条に規定される防火壁も面積区画の一種と考えることが出来る。

施行令112条による防火区画(法36条)

施行令112条の第1項から第4項までが、面積区画の規定です。 第1項から第3項までは、建築物の耐火性能等により、要件等を定めており、第4項までは、第2項、第3項に関しては、除外規定を定めている構成である。また、第1項には、スプリンクラー等を設置した場合の緩和処置や、ただし書きによる除外規定を定めている。それぞれの条項については、以下に説明します。

令112条第1項の規定について(1500㎡区画)

一番大事な所である、令112条第1項に該当する防火区画が必要な建築物とは、いわゆる「任意で耐火建築物、もしくは準耐火建築物としたもの」が該当します。逆に、令112条2項や3項は、耐火要求のある特殊建築物や耐火・準耐火地域内の建築物などに対する規定により、建築物に所定の耐火性能をもたせるのが対象です。 令112条1項の適用を受ける例として多いのは、法26条の防火壁の設置を免れるために、耐火性能をもたせた場合であり、計画によっては、防火壁を設けたほうが良い場合もある。

抜粋  第102条 主要構造部を耐火構造とした建築物又は法二条第9号の三 イ若しくはロのいずれかに該当する建築物で、延べ面積(スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消化設備その他これらに類するもので、自動式のものを設けた部分の床面積の二分の一に相当する床面面積を除く。以下この条において同じ)が千五百㎡をこえるものは、床面積の合計(スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消化設備その他これに類するもので、自動式のものを設けた部分の床面積の二分の一に相当する床面積を除く。)千五百㎡以内ごとに一時間準耐火基準(第129条2の3第1項第1号ロに掲げる基準(主要構造部である壁・柱・床・はり及び屋根の軒裏構造が同号ロに規定する構造方法をもちいる又は同号ロの規定による認定をうけたものであることに係る部分に限る)をいう。以下同じ)に適合する準耐火構造の床もしくは、壁又は、特定防火設備(第109条に規定する防火設備であって、これらに通常の火災による加熱が加えられた場合に、過熱開始後1時間当該加熱以外の面に火災を出さないものとして、国土交通大臣が定めた構造方法を用いたもの又は、国土交通大臣認定を受けたものをいう以下同じ)で区画しなければならい。ただし、次の各号に該当する建築物の部分でその用途上やむを得ない場合においてはその限りではない。                                                                                                                           

一 劇場・映画館・演芸場・観覧場・公会堂又は集会場の客席・体育館・工場その他これらに接する用途に供する建築物の部分。

二 階段室の部分又は昇降機の昇降路の部分(当該昇降機の乗降のための乗降ロビーの部分を含む。)で一時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備で区画されたもの。

令112条第2項の規定について(500㎡区画)

令112条第2項は、いろいろな条文が関連していて構成されているため、かなり複雑である。

法第27条3項(耐火又は準耐火建築部の要球)、法第62条第1項(準防火地域内の建築物)、法第67条の3第1項(特定防災街区整備区内の建築物)の規定により、準耐火建築物とした建築物物対象となりますが、(~を除く)により、準耐火建築物(ロ-2)と(イ-1)が除外とされています。耐火建築物については記載がなく、耐火建築物は第1項の規定をうけるものとする。

令112条第2項により面積区画が要求される、準耐火建築物(イー2)と(ロー1)は、それぞれに求められる性能をよく確認するとわかるが、屋根や外壁以外の主要構造部について、防火上の処置が求められていません。そのため、延焼の恐れが、他の仕様の準耐火建築物より大きいと判断されるため、500㎡以内ごとに、面積区画を施す必要がある。

さらに、区画だけでは足りないということでしょう、防火上主要な間仕切り壁についても準耐火構造とすることが要求され、小屋裏、天井裏に達せなければなりません。なお、強化天井などの措置を行った部分はおぞかれれる。

令112条第3項の規定について(1000㎡区画)

法第21条第1項(大規模木造)ただし下記の規定により準耐火(イー1)としたもの、法第27条第1項(耐火建築物)の規定により特定避難時間が1時間以上である特定避難時間倒壊等防止建築物としたもの、法第27条第3項、法第62条第1項、法第67条の3第1項により準耐火(イー1)もしくは(ロー2)としたものは、1000㎡以内毎に防火区画をもうけなければならない。 令112条第2項の準耐火建築物よりは、延焼に対して一定の防火性能を有していることから、第2項ほどこ細かくは区画する必要はない。

防火区画の緩和 スプリンクラー設備等の設置部分

令第112条第1項に(スプリンクラー設備・水噴霧消火設備・泡消化設備その他これらに類するもので、自動式のものを設けた部分の床面積の2分の1に相当する床面積を除く)これが、防火区画における(面積の倍読み)である。 ここで注意が必要とするものは、スプリンクラー等の自動消火設備を設置した(部分だけ)を(倍読み)できるものであり、建築物全体に及ぶものではない。 延べ床面積2000㎡の耐火建築物があるとして、自動消火設備を設置した部分が1000㎡、未設置1000㎡あるとします。この場合には、自動消火設備を設置した部分の床面積の2/1が区画対象から除外されるため、(1000-500)+1000=1500㎡が防火区画が必要な面積となり、1500㎡を超えてないため、面積区画が不要となる。 結論からすれば、1500㎡区画が必要な建築物の場合、建築物全体に自動消火設備を設置すれば、3000㎡まで面積区画が不要となる。また、スプリンクラー等の自動消火設備を設置した部分の緩和規定は、面積区画に限らず緩和規定となっている。

面積区画適用除外について

面積区画が不要となる建築物

* 工場で、連続した生産設備等の設置により大空間を要する部分

* 劇場や映画館、集会所の客席部分

* 体育館・ボーリング場・屋内プール・屋内スポーツ練習場のホール・アリーナに該当する部分

*不燃性の物品保管の為の倉庫

*卸売上・仲買売場

>買い物の保管や積み込みのための荷捌き場

防火設備まとめ

防火設備とは、建築物の外部からの延焼防止や内部の火災拡大防止のためのもので、外壁や防火区画等開口部に設けられている防火戸その他の、火災を遮る設備のことである



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